核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)会議、広島で開催
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の第3回会議が8月21日、広島市国際会議場で開かれた。各国から100人以上が参加、核兵器廃絶運動の現状と課題、来13年3月にノルウェーのオスロで開かれる「核兵器使用の非人道的結末」に関する国際会議に向けて世界的な取り組みを強化することについて討議した。
ICANは核戦争防止国際医師会議(IPPNW)のティルマン・ラフ医師(オーストラリア)が提唱したキャンペーンで、07年に発足し60カ国から200団体以上が参加している。核兵器廃絶のために核兵器禁止条約の締結をうたっており、国連のパン・ギムン事務総長もキャンペーンに加わっている。
会議ではラフ医師が、ICANにはIPPNWをはじめ平和市長会議、国際反核法律家協会などが参加している。核廃絶のツールとして核兵器禁止条約の締結を目指している。2015年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で具体化にこぎつけたいと解説した。ICAN副議長のレベッカ・ジョンソン医師(イギリス)は、今年我が国でオリンピックが開かれたが、ICAN運動もリレー・マラソンのように最後のバトンを私たちは受け継いだ。バトンを核廃絶のゴールまで運びたい、と語った。
ICAN運動を広げる取り組みとして日本の高校生たちの折り鶴を各国の首脳に届ける活動や、フェイスブックなどのソーシャルメディアで核廃絶を話題にすることなども紹介された。