原爆症認定の東京高裁判決を受け入れ、上告断念を強く求める
2005年3月31日
核戦争に反対する医師の会
代表世話人 児島 徹
代表世話人 松井 和夫
3月29日、東京都の故東数男さんの原爆症認定の控訴審判決で、東京高裁が原爆症認定の判決を出した。
同裁判は、昨年三月に東京地裁でC型肝炎を原爆症と認める画期的な判決がだされていたが、国側が控訴したものをうけたものである。今回の高裁判決は、この地裁判決を踏まえ、放射線の人体への影響は科学的に解明されておらず、発症の要因は複雑にからんでいると指摘し、被爆状況や被爆後の行動などを「全体的、総合的に考慮」しなければならないと、国側の控訴を棄却した。
私たちは、国が高裁判決を真摯に受け止め、上告断念と被爆者の立場にたった援護行政への抜本的な見直しを強く求める。