米国の臨界前核実験に断固抗議する

米国エネルギー省は、24日早朝、西部ネバダ州の地下核実験場で臨界前核実験をおこない、成功したと発表した。ブッシュ政権下では9回目、2004年5月以来、通算22回目となる臨界前核実験を強行したことに対し、怒りをもって抗議する。

 米国政府は、2000年のNPT再検討会議で核兵器廃絶の「明確な約束」に合意しておきながら、核実験を幾度となく強行してきた。この間も核兵器を「通常兵器と区別することなく使える」ようにすることをくり返し明らかにし、「信頼性のある代替核弾頭計画」などの名で新型核の開発をすすめている。米国の核開発は、「核拡散」の最大の誘因ともなってきた。

今回の臨界前核実験が、こうした新型核開発の一環であることは明らかであり、核兵器のない平和で公正な世界を願う世界諸国民への挑戦といわなければならない。

われわれは、世界で唯一の被爆国の医師・歯科医師・医学者として、ただちに全ての核実験を中止し、核廃絶にむけた「明確な約束」の実行を強く要求するとともに、世界と日本の核廃絶を願うすべての人々とともに、核兵器のない世界を実現するために、力を合わせることを表明する。

2006年2月24日

核戦争に反対する医師の会

代表世話人 児島  徹

代表世話人 山上 紘志