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政府首脳の非核3原則見直し発言に抗議し、

撤回と政府閣僚の罷免を要求する

2002年6月5日

核戦争に反対し核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどい

代表世話人 莇 昭三
代表世話人 松井和夫

 

 5月31日、福田官房長官は、核兵器に対する日本の基本的政策である「非核3原則」(持たず、つくらず、持ち込ませず)について、見直すこともあり得るとの見解を示した。「非核3原則」は国会でも決議した、国是であり日本国民の総意でもある。小泉首相は「あれはどうってことない」などのこの発言を擁護した。

 私たち核戦争に反対し核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどいは、発足以来一貫して核兵器の廃絶を求めてきた。これはヒロシマ・ナガサキの被爆者の今なお続く悲惨な体験から、核戦争は絶対に起こしてはいけない、核兵器は人類と共存し得ないものであるという、生命を守る医師の責務からの行動である。

私たちは政府首脳の要職にある人間がこのような発言をすることは、世界の平和を求める世論に対してあるまじきことであると同時に、核兵器廃絶の先頭に立つべき唯一の被爆国日本の首脳がこのような発言をおこなったことに激しく怒りを感じる。私たち核戦争に反対し核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどいは断固抗議するものである。

 いま、インドとパキスタンでは核戦争の危険が増大している。また、国会ではアメリカが引き起こす戦争のために、国民のくらしと権利を踏みにじり、強制的に戦時体制に動員する有事3法案が審議されている。世界と日本の平和がおびやかされようとしているとき、このような不謹慎な発言をすること自体、政府の人権感覚、国際感覚を疑うと共に、日本の平和を求める外交能力がないことを如実に示している。

 私たち核戦争に反対し核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどいは、多くの良識ある人々と力を合わせて、今回の非核3原則見直し容認発言の撤回を強く求めると共に、それらの発言をし、容認した政府閣僚の罷免を要求する。

以上

 
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