イラクへの自衛隊派遣承認案の衆院本会議の採決強行に対し抗議する

 

 

2004年2月3日

核戦争に反対し、核兵器廃絶を

求める医師・医学者のつどい

代表世話人 児島  徹

代表世話人 松井 和夫

 

 1月31日未明の衆議院本会議において、自民党、公明党などにより、イラクへの自衛隊派兵承認案の採決が強行された。平和憲法を無視し、米英軍による占領軍に加担する暴挙は絶対に許されない。われわれ「核戦争に反対し、核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどい」は、今回の歴史的暴挙に対し、断固抗議する。

 この法案は、イラクへの自衛隊派兵について、憲法にかかわる重大問題であるため、政府が国権の最高機関である国会に承認をもとめたものである。しかし、十分な審議をおこなわず、しかも陸上自衛隊の先遣隊の調査報告をめぐり、その問題点や政府の虚偽答弁などが明らかになるなかでの一方的に国会審議をうち切るという暴挙である。

 日本の政府がおこなおうとしているイラクへの自衛隊派兵は、アメリカに追随し、米英軍の軍事占領を支援するために、さらに「日米同盟」という名のもと憲法で禁止されている集団自衛権の行使を既成事実化するために、何がなんでもおこなおうとしているものである。

 われわれ「つどい」は、先制核戦争の危険なたくらみをもつ米国の世界戦略への追随ではなく、国連の枠組みでの非軍事による復興支援、人道支援を早急におこなうために世界の国々が努力することを心から願う。日本政府は、イラクへの自衛隊派兵をただちに中止し、イラクの人道復興支援のための積極的な外交努力をおこなうべきであることを訴える。

以上