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特別決議
 『原爆症認定集団訴訟』の勝利をめざして   
 医療人の社会的良心を発揮し、全面的に支援しよう
 

 

被爆者の生命をかけた「原爆症認定集団訴訟」運動

 「もう我慢することはやめよう、・・58年前の原爆被害が、生涯にわたり、今日もなお被爆者を苦しみ続けていることを国に認めさせ、・・核兵器が再び使われる危険が大きくなっている今、人類史上最大の殺戮であった、広島・長崎を再び世界のどこにでも繰り返させないために・・」(被団協アピ-ル2003.2.)

 2001年秋、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は、「原爆症認定」制度の抜本的な改善を求めて、集団訴訟に訴えることも覚悟した原爆症認定申請行動を、全国いっせいに行う提案をしました。

 これを受けて、昨年、全国32都道府県の被爆者約500人が、申請行動を起こしました。しかし、国がこれらの殆どを却下したために、今年、全国の被爆者は、次々と「集団訴訟」に立ち上がっているのです。

 4月17日の第1陣・7人を先頭に、集団訴訟運動が始まり、10月29日現在、12都道府県111人が、9地裁に提訴するに至っています。被爆者は、国を相手取り、認定申請却下の取り消しと、精神的苦痛への損害賠償を求めた「生命をかけたたたかい」に、力をふりしぼって立ち上がっています。しかも、提訴後に亡くなられた原告被爆者が、3人を数えており、まさに時間とのたたかいにもなっているのです。

 

「原爆症認定集団訴訟」の意義と大きな国民的運動の必要性

  この訴訟の意義は、

 @原告被爆者のガンなどを、正当に原爆症と認定させ、損害賠償を認めさせること
 A訴訟勝利を通じて、原爆症認定行政を、被爆者の被害に即したものに改めさせること
 B訴訟の中などで、被爆者が自らの体験を語りつくし、被爆の実相を明らかにし、核兵器は「悪魔の兵器」であり、絶対廃絶すべきものであること
           を広く訴えることです。

 広島・長崎への原爆投下直後から、現在まで、多くの被爆者が、痛ましい犠牲になり、今なお28万被爆者が、心と体の傷に痛みをもち続け、そして、次々と亡くなられている我が日本。我々は、唯一の被爆国の医療人として、この裁判は、是非とも勝利させなければならないと考えるものです。

 ところが、被告の国は、現行の認定審査の正当性をあくまでも主張し、原告請求の棄却を求め、全面的に争う構えでいます。この厚い壁を打ち破り、裁判に勝利するには、@原告被爆者の原爆症認定が、医学的に且つ行政的に妥当であることを、裁判所に認めさせる訴訟活動の強化が必要であるとともに、A大きく国民世論に訴えて、訴訟への幅広い支持を広げる、大きな国民的運動の発展強化が必要です。

 

「原爆症認定集団訴訟」勝利をめざし、全面的に支援しよう

 我々は、医療人の社会的良心が鋭く問われる今回の被爆者のたたかいを、本「集い」の名において、全面的に支持することを表明するものです。また、裁判勝利のために、国民各方面の方々と協力して、大きな支援活動を繰り広げる決意を、明きらかにするものです。

 すでに東京・広島・長崎・兵庫・愛知・千葉などで支援組織が結成され、県民的支援運動が始まっております。その教訓を学びながら、全国・各県で支援活動に取り組みましょう。、以下の取り組みを、提案いたします。

 @被爆の実相を被爆者が語りつくす「聞き取り語りつたえ」運動(日本被団協提案)に協力して、取り組みましょう。
 A全国規模で、又各県で、共同して討論会・講演会・平和フォーラムなどにを開催し、被爆者の取り組みを励まし、広く世論に訴えましょう。
 B被爆者の申請運動・集団訴訟を支援するために、被爆者・弁護士・医師・医療関係者・平和諸団体などが協力した組織を、各県で追及しましょう。
 C訴訟活動を医学面から支えるために、支援医師団を組織しましょう。

2003年11月2日   第14回 核戦争に反対し核廃絶を求める医師・医学者の集い(沖縄にて)