(戻る)

平和メッセージ

 「第18回核戦争に反対し、核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどい」を開催されるにあたり、長崎市民を代表して平和のメッセージをお送りいたします。

 皆さまにおかれましては、人類の存在を脅かす究極の兵器である、核兵器の廃絶を求めて長年、活動しておられますことに心からの感謝と敬意を表します。

 1945年8月9日、長崎市は原子爆弾により壊滅的な打撃を受け、7万4千人が亡くなり、7万5千人が負傷しました。かろうじて死を免れた人々も、心と身体に癒すことの出来ない深い傷を負い、多くの方々が原爆の後遺症に苦しむこととなりました。

 被爆から62年が過ぎた現在、核を巡る国際社会は、核兵器保有国による核軍縮が進まないばかりか、新たな核兵器保有国が出現するなど、世界が再び核軍拡・核拡散の道を歩もうとしているのではないかとの強い危機感さえ覚えます。

被爆の悲惨な体験にもとづき、私たち、長崎市民は非人道的な結果をもたらす核兵器の廃絶と世界平和の実現を訴えてきました。核兵器のない未来の実現には、世界のあらゆる人々の連帯が必要であり、「第18回核戦争に反対し、核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどい」を通じて、更に多くの方々が核兵器廃絶への思いを深めてくださることを願っております。

 最後に、「核戦争に反対する医師の会」の更なるご発展と、主催者をはじめ、本日ご参集の皆様のますますのご健勝とご活躍をお祈りいたします。

 


平成19年9月23日

長崎市長 田上 富久