第15回核戦争に反対し、核兵器廃絶を求める医師・医学者のつどい IN
北海道
全国から160人が参加 核廃絶、被爆者支援などを活発に議論
第15回「核戦争に反対し、核兵器の廃絶を求める医師・医学者のつどいin北海道」が、10月9日と10日の2日間、北海道札幌市で開催され、医師・歯科医師、医学者、医学生など約百六十人が参加しました。来年は被爆60年、五年に一度のNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議開催の年にあたり、「守ろう平和憲法,なくそう核兵器─被爆60年,NPT再検討会議を契機に─」をメインテーマに、核兵器廃絶、イラク戦争反対、憲法九条擁護の運動をあらゆるレベルで急速に強めようと活発に討論がおこなわれました。
1日目の全体会では、ビデオ上映「テロリストは誰?」のあと、NPO法人ピースデポ代表の梅林宏道氏が講演。梅林氏は、NPT体制の現状と来年の再検討会議の課題、米ロなど核保有五カ国とNPT非加盟で事実上の核保有国であるイスラエル、インド、パキスタンの核兵器の現状、米国の核戦略と日本の核政策を解明し、「日本政府が、米国の『核の傘』に依存する政策から脱却し、被爆国として独自の外交を展開することが求められている」と強調しました。
地元北海道の反核医師の会代表委員でもある鈴木頌氏が、9月に中国・北京市で開催された核戦争防止国際医師の会(IPPNW)世界大会の概要を報告。
「つどい」の児島代表世話人が「基調報告」(別掲)、松井代表世話人が「申し合わせ事項案」(別掲)について、それぞれ報告、提案をおこないました。
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2日目は、前日の基調報告もうけて、「劣化ウラン問題」「原爆症認定訴訟と被爆者医療」「憲法と平和問題」の3つの分科会でそれぞれの問題を討議しました。
「劣化ウラン問題」分科会では松井英介氏(岐阜環境医学研究所所長)が劣化ウランと内部被曝について、斉藤みち子氏(愛知保険医協会理事)がイラクの現状と支援活動について講演し、「憲法と平和問題」分科会では山本玉樹氏(元北大講師)が「万国平和会議と憲法九条」、吉野宣和氏(矢臼別平和委員会事務局長)が「矢臼別のたたかい」、河合博司氏(酪農学園大教授)が憲法九条をめぐるせめぎあいについてそれぞれ講演しました。
続いておこなわれた閉会集会では、「なくそう核兵器・札幌宣言」、特別決議「世界に誇る平和憲法を守り、発展させる壮大なたたかいに立ち上がろう」を採択し、閉幕しました(「札幌宣言」「特別決議」は別掲)。
つどいには十四人の医学生が参加して積極的に議論に加わり、独自企画も開催するなど、若い世代が運動を継承するうえで貴重な成果をあげました。
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また、つどい終了後、全国代表者会議が開催され、「申し合わせ事項案」について議論し、確認され(「申し合わせ事項」は別掲)、名称も「核戦争に反対する医師・医学者の会」(略称:反核医師の会)と変更しました。
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